遠藤暁のブログ

青年海外協力隊に関することを中心に、海外で感じたことや自分の思いなどを発信するブログです。

そもそも青年海外協力隊って必要なの? 現役隊員が本気で考えてみた

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こんにちは。遠藤暁(@str_se)です。

 

青年海外協力隊2018年度1次隊として、南米のボリビアでサッカーのコーチをしています。

 

協力隊のボランティア事業は、国の税金でおこなわれているもの。

世間では、青年海外協力隊なんて税金の無駄遣いだ』という意見もあるようです。

 

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詳しくは、上記の記事も読んでもらいたいです。

 

 

そして今回は、『税金の無駄遣いかどうか』というテーマは置いておいて、

 

“そもそも青年海外協力隊って必要なの?”

 

という、踏み込んだテーマで記事を書いてみます。

 

ただ、あくまで個人的な意見です。

一人の協力隊員の考えだということで、参考程度に読んでください。

 

それでは本題に入ります。

 

 

青年海外協力隊は必要なのか?

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いきなり、結論をいいましょう。

ぼくの意見では、青年海外協力隊は必要です。

 

青年海外協力隊は必要なのか?”

と考えたとき、『目にみえる結果や成果が出ていないから協力隊は必要ない』と考えたそこのあなたは、ちょっと待ってほしい。

 

個人的に青年海外協力隊

 

『現地のひとたちにとって、いなくても困らないけどいると助かる存在』

 

だと思うんですよね。

 

結果や成果だけでは計り知れない、魅力と必要性があると考えています。

 

もう少し深く掘り下げていきましょう。

 

 

『緊急支援』と『開発支援』

 

国際協力は、主に

・緊急支援

・開発支援

の2つがあります。

 

緊急支援とは文字通り、緊急な支援を要するところでの支援。

紛争や自然災害が起きて壊滅的な被害を受けたひとたちに、食料や水、住居などを提供するといったイメージですね。

 

この緊急支援は、絶対に必要とされるもの。

食料や水がなかったら、直接命に関わる問題だから。

 

緊急支援と開発支援を需要でくらべた場合、緊急支援は圧倒的に需要があるなかでおこなわれるものなんです。

 

一方の開発支援は、なくても平気なもの。

緊急支援とはちがって、『なくてはならないもの』ではないんですよね。

 

青年海外協力隊は『開発支援』

 

青年海外協力隊は、『開発支援』に位置付けられます。

つまりストレートにいうと、『なくても平気なもの』です。

 

しかし『なくても平気なもの』であるにも関わらず、協力隊事業はもう50年以上続いている。

 

なくてもいいのに長年続けられているのは、 絶対になにかしらの理由があるんです。

 

いなくても困らないけど、いると助かる存在

 

もう一度ぼくの考えをいっておくと、青年海外協力隊

『現地のひとたちにとって、いなくても困らないけどいると助かる存在』

 だと思っています。

 

ボランティアがいなくても、現地のひとたちは自分たちだけで生きていくことは可能。

でも協力隊がいることで、『よりよい生活』を目指していける。 

 

 

そこに、青年海外協力隊の価値があると思うんです。

 

現地の生活に溶けこんで、住民と同じような立場になって物事を考えてみる

 

現地のひとたちの生活をちょっとだけ手助けして、なにかがいい方向へと向かっていく

 

文化や習慣のちがいをお互いに認め合いながら、信頼関係を築いていく

 

協力隊事業は結果や成果を数字で求められることはありませんが、毎日の生活のなかで積みあげられる『過程』にこそ、価値があるんです。

 

目立ちすぎないことが大切

 

『いなくても困らないけど、いると助かる存在』

青年海外協力隊は、これくらいの立場がちょうどいい。

 

活動をしていく中で、どうしても

“ボランティアとしてきたんだから、自分がなんとかする”

と意気込んで、すべてを自分でやってしまいそうになることはあります。

 

でも自分がなんでも解決してしまうと、現地のひとたちが『ボランティア依存』になってしまう。

そうすると、ボランティアなしではちゃんと仕事ができなくなってしまうんですよね。

 

それじゃあ、本末転倒。

あくまでも主役は『現地のひとたち』であり、ボランティアはサポート役です。

 

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人材育成としては最高の場

 

青年海外協力隊は、人材育成の場としては本当に最高だと思っています。

 

・異文化に入りこんでいく

・つたない言語でなんとか会話する

・性格も考え方も違うひとたちと意見をぶつけ合う

 

ハッキリ言って、途上国での生活をしつつ活動するのは、楽ではありません。

 

でもそれくらい難しい状況のなかで生活したほうが、身につくものはたくさんあると思うんですよね。

 

もちろん、どれくらい自分に厳しくして追い込めるかというのは、ボランティア次第というのはありますが。

 

しかし少なくとも、

・生き抜く力

・違いを認める力

・違いを受け容れる力

こういったものは、間違いなく身につくはずです。

 

協力隊の2年間の任期を経て、その後の人生において活躍していける人材を育てられると思っています。

 

2年間で貴重な経験を得られる

 

まぁこれはもう言わずもがなですが、日本とはちがった環境のなかで2年間も生活できるのは、本当に貴重な経験になります。

 

言葉

宗教

文化

生活習慣

生活レベル

 

こういったものすべてが違う国での生活は、あらたな発見や気づき、自分の視野の狭さを思い知らせるキッカケにもなる。

 

日本にいるだけでは得られないような発見や気づきを得られるのは間違いありません。

 

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現地のひとたちが外の世界を知るキッカケ

 

それに『貴重な経験』を得られるのは、ボランティアだけじゃない。

 

現地のひとたちにとっても、『日本人との生活』は貴重なものになるはずなんですよね。

 

ぼくたち日本人は

・パスポートは取りやすい

・ほとんどの国にビザなしでいける

・お金も貯めやすいから海外旅行もいける

こういった環境のおかげで、自分の国の外に出て異文化を知るチャンスはあるんです。

 

 

でも特に途上国といわれる国のひとたちは、そもそも自分の国の外に出るチャンスなんてほとんどない。

 

ビザが取れなかったり、そもそもお金が貯められなかったり。

自分の国の外にでるチャンスがなかったら、当然『異文化』を知ることもできない。

 

でも、途上国のひとたちが自分の国の外へいくのが難しかったとしても、外から自分の国に来てくれたら、そのひとたちと触れ合うことで異文化を体験できる。

 

つまり青年海外協力隊事業は、現地のひとたちにとっても協力隊員にとっても、貴重な経験になるわけです。

 

『日本』と『日本人』というものを知ってもらう

 

もしかしたら現地のひとにとって、青年海外協力隊として自分の街に来たそのひとが、人生で初めて見る『日本人』かもしれません。

 

世界には、日本や日本人のことを全然知らないひとなんてたくさんいます。

 

ぼく自身、いままでに

“日本って中国の一部?”

 

“サムライ!サムライ!”

 

“日本人って犬食べるんでしょ?”

 

アメリカの中に日本があるんだよね?”

こういったことを、言われたことがあります。

 

ぼくたちが思っている以上に、日本のことなんて知らないんです。

 

そういったひとたちに、日本や日本人のことを知ってもらう。

 

どんな国で、どんな国民性で、どんなモノがあるのか。

少しでも日本のことを知ってもらって、日本人に対していい印象を持ってもらうことは、それだけで価値があると思うんです。

 

現地にどっぷり浸かり、住民との距離を縮めて、いろんな話をする。

そのなかで、日本や日本人のことも知ってもらう。

 

現地のひととの距離を縮めて深い関係を築き、深い話ができるのは、2年間その場所で生活する協力隊だからこそできることなんです。

 

 

青年海外協力隊の必要性は目にみえない所にある 

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ここまで書いてきたように、青年海外協力隊の魅力や必要性は『目にみえない所』にあります。

 

“いなくても困らないけど、いると助かる存在”

 

“現地のひとたちが外の世界を知るキッカケ”

 

“人材育成としては最高の場”

 

“貴重な経験を得られる”

 

“日本や日本人のことを知ってもらう”

 

協力隊というボランティアがいなくても、現地のひとだけで生きていくことはもちろん可能。

 

でも、そこからさらに発展していくため、『よりよいもの』『人生の豊かさ』を求めていくには、青年海外協力隊が必要なケースはあるんです。

 

50年以上続いている協力隊事業は、たくさんの魅力がある。

 

応募者が減ってきているという事実はあるものの、やっぱり協力隊事業を続ける必要性はあると感じます。

 

もちろん応募者を確保するためや、より素晴らしいものにしていくために、これからなにかしらの変化が必要になってくるとは思いますが。

 

この記事を読んで

『お金をかけている割に結果や成果が見られないから、協力隊は必要ない』

というひとたちに、協力隊の『目に見えない魅力や必要性』を感じてもらえたら嬉しいです。

 

 

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