遠藤暁のブログ

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【書評】ファンベース 一番近くにいる人を大切にしていくという信念

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こんにちは。遠藤暁(@str_se)です。

 

月に一度くらいのペースで書いている書評ブログ。

読んだ本を全部紹介しているわけではありません。紹介しやすい内容の本を、記事にしています。

 

 

今回ご紹介する本はこちら。 

ファンベース (ちくま新書)

ファンベース (ちくま新書)

 

 

「ファンベース」

一番に大切に扱うべきは「ファン」という存在のひとたちですよ、というお話。 

 

会社の経営において新規顧客を獲得する作業に重点をおきがちですが、もっと大切なのが今いるファンに満足してもらうこと

 

この本の冒頭にも、こんなセリフがあります。

ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベースにして(ベースには、土台、支持母体などの意味がある)、中長期的に売上や価値を上げていく考え方

引用:ファンベース 佐藤尚之

 

顧客第一主義とか、そういった考えですね。

しかし頭ではわかっていても、この「顧客第一」、要するにファンを大切にするということができていないケースが多い。

 

そしてこれからはファンベースという考え方がとても重要になってくる。

ファンベースで物事を進められない企業や人は、厳しい状況になっていく。

そういったことが書かれている本です。

 

 

少し内容を見ていきましょう。

 

 

売り上げの多くをもたらすのは、たった20%のファン

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企業では、なにかと「新規顧客」を獲得するためのキャンペーンを打ち出すことって多いですよね。

 

「新規顧客を増やす=売り上げが増える」という考えを持っているのは当然だから。

 

でも実は売り上げの多く、売り上げの約80%を生み出しているのは約20%の顧客なんです。

この80と20という数字の関係性に関して書いている本があり、その書評ブログも書いたのであわせてご覧ください。

www.satoruendo.com

 

そしてその80%の売り上げをもたらしている20%の顧客。この20%の顧客が「ファン」なんです。

 

 

この数字を見て

 

・80%の売り上げをもたらしてくれるファンを大切にするか

・残りの20%の売り上げを25%、30%に増やすために注力するか

 

どっちが大切なのか。もちろん、両方大切です。

でも「ベースとなる考え方」は、「80%の売り上げをもたらすファンを大切にする」というもの。

 

このファンが減っていってしまったら全体の売り上げがガタ落ちして、危機に陥る可能性は低くはありません。

だからこそ新規顧客獲得のキャンペーンにばかり予算を割くのではなく、今いるファンの満足度を上げるための取り組みにもお金をかけていく必要があるんです。

 

 

新規顧客獲得のキャンペーンに意味はないのか?

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いまだに多くの企業が、多額の予算を用いて新規顧客を獲得するためのキャンペーンを打ち出しています。

しかしファンベースという考えに基づいて考えたら、売り上げの大半は20%のファンがもたらしているんだから新規顧客の獲得はあまり意味がないように思えますよね。

 

 

新規顧客を獲得するには、まずは自分の会社の商品を多くのひとにリーチさせることが大切。

多くのひとに知ってもらい、興味を持ってもらうことで、商品を買ってくれる人も増えるよいう考え。

 

iPhoneという商品を100人だけが知っている場合と1万人が知っている場合では、当然後者の方が「買ってくれる人数」は多いに決まっています。

だからこそ新規顧客を獲得するには、まずは多くのひとにリーチさせて世間の話題に登らせることを考えるわけです。

 

しかし、仮に話題になったキャンペーンがあったとしても、効果が一過性で長続きしないケースが本当に多いとのこと。

バズって話題になっても、所詮それは一瞬の出来事。バズったら必ず何か変化が起こるかというと、そうでもないんです。

 

数年前、ある洗剤メーカーX社の動画が大きく話題になったことがある。

テレビCMはヒットし、ネット上でもバズった。つまり広くリーチ(到達)した。みんなが口々に褒めた感動作だった。実際ボクも見て少し涙した。でもその話題も、数時間、もって数日の命だった。みんなが話題にし好意をもったが、凄まじい量の情報の中であっという間に消費され、人々はすぐ次のトピックスへと気持ちを移していったのである。

引用:ファンベース 佐藤尚之

 

バズったからOK。話題になれば売り上げは伸びる。

現実はそんな簡単じゃないんです。今では情報量が多すぎて、バズって話題になっても本当に一瞬の出来事。

気付いた時には他のトピックスが話題になっているわけです。

 

例えばTwitterで、今現在話題になっているものは割と認識しやすい。

でも1週間前にTwitterでバズっていたツイートを思い出せますか?1ヶ月前にバズっていたツイートを思い出せますか?

 

難しいですよね。

 

次から次へといろんな情報が溢れてくるので、バズったとしても次に現れる情報によってもみ消されてしまう。人々の印象から消え去ってしまうんです。

 

結局、多くの人に届かせること・リーチすることだけを目的としたキャンペーンは、この情報過多な時代にはあまり適していないと言えるでしょう。

 

 

ではどういったキャンペーンがいいのか? 

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とはいえ、多くのひとにリーチするキャンペーンがまったく無駄だというわけではありません。

大切なのは、リーチしたあとにどうするか。リーチした後のことまで考えているか。

 

とある商品のキャンペーンをしたとして、そのキャンペーンを通して情報が行き届いたひとたちの中にはその商品に興味を持っているひとがいるわけです。

 

興味を持ってくれたひとが購入したくなるような仕組みまで組み込めているかということも大切。

そしてさらに大切なのが、キャンペーンによって購入してくれた新規顧客を「ファン」へと引き上げていくためのプランもあるかどうか。

 

リーチするキャンペーンは「多くのひとに届いたから満足」ではなく、新たな顧客を「ファンへ引き上げていく」という要素も組み込んでいかないといけないということ。

 

 

Twitterは分かりやすい例だと思うんですが、例えば自分のツイートがバズったとき。

 

拡散されて多くのひとにリーチして、何人かのひとが自分をフォローしてくれたとしましょう。

フォローしてくれたひとは、少なからず自分に興味を持ってくれているひとたち。ファンになりかけている状態ですね。

 

そのファンになりかけのひとを、いかに「ずっと応援してくれるファン」へと引き上げていくか。その後のツイートで「あ、この人面白いからずっとフォローしておこう」と思わせることができるかどうか。

 

バズることももちろん大切ですが、バズった後のことを考えていないバズは効果はありません。

何段階もの戦略が必要です。

 

 

ファンがファンを作るから、今いるファンを大切にする

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この本を読んでいて個人的に一番面白いなと思ったのが、「ファンがファンを作ってくれる」ということ。

 

ぼくは「キングダム」というマンガが大好きで、ファンという部類に入ります。

誰かから「面白いマンガ知らない?」と聞かれたら、絶対にキングダムを勧めるんです。

そしてぼくに質問してきたひとが実際にキングダムを読んで「面白い!」と思ってファンになってくれる。

 

これは「ぼく」というファンが他のファンを作ったことになりますよね。

こういった形で、ファンがファンを作るケースは少なくない。

 

 

ファンがファンを作るのは、知り合い同士で起こる場合が多いですね。

 

例えば、自分が「面白い本を探している状態」を想像してみてください。

ネット上で知らないひとが書いた口コミをみるのもいいかもしれませんが、もし自分の友達が「この本面白いから読んだ方がいいよ!」と言ってきたら、そっちの方が興味を持ちませんか?

 

知り合いや友達の口コミって、他のなによりも説得力がある広告となりうるんです。

 

ファンがファンを作ってくれるからこそ、今いるファンを大切にすることが大切。

今いるファンを喜ばせることができれば、ファンからいい部分がどんどん広がっていくんです。

 

ファンを大切にすることの重要性、理解していただけたでしょうか。

 

 

さいごに

 

新規顧客の獲得に躍起になったり、Twitterのフォロワー数を増やすことに躍起になったり。

新たな客やフォロワーのことばかりに意識がいって、今現在応援してくれているひとたちをないがしろにしていませんか?

 

今関わりがあるひとたちを大切にして、その人たちとの絆を深める。

そしてその人たちがどこかでぼくの話をしてくれて、応援してくれるひとが増える。

そういったファンの増え方がいいなと、この本を読んで感じました。

 

 

これからより重要性が増していく「ファンベース」という考え方。

この一冊を読んで知識を身につけておいて、損はありません。

 

ぜひ手にとって読んでみてください。

ファンベース (ちくま新書)

ファンベース (ちくま新書)

 

  

 

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